対馬しまの文化芸術活動推進実行委員会 対馬しまの文化芸術活動推進実行委員会

活動実績

白嶽(美津島町)

『2025万葉の和琴-対馬から大和へ-』最終公演を開催

2025.11.12

11月8日土曜日、雅楽公演「万葉の和琴~対馬から大和へ~」を開催しました。

今回の公演で3回目となり、これまで和多都美神社(豊玉町)、豊﨑神社(上対馬町)で開催してきました。

▪︎過去の開催の様子はこちら💁‍♀️

雅楽公演『2024万葉の和琴-対馬から大和へ-』開催

雅楽公演『2023万葉の和琴-対馬から大和へ-』開催

 

今年は最終公演。

対馬の中心地である厳原町の金石城櫓門跡を舞台に、国民文化祭「ながさきピース文化祭2025」の一環として、櫓門のライトアップや、通称「ちかけん」さんによる竹灯りの演出のもと、厳かで幻想的なステージにしようと昨年から計画・準備を重ねてきました。

しかし当日はあいにくの雨・・・💦

やむなく清水ヶ丘体育館での開催に変更となりました。

屋内での公演となりましたが、実行委員会メンバーによるチラシ配りなどの呼びかけもあり、約130名ものお客様にご来場いただきました✨

体育館の空間には音が美しく響き、照明もほどよく雰囲気を引き立て、結果的にとても印象的なステージとなりました。

また、特別ゲストとして、対馬だけに伝わるとされる巫女神楽「命婦の舞」も披露され、会場全体が静かな感動に包まれました。

お客様から沢山のうれしいお言葉をいただいたので、一部ご紹介します。

「本物を見せていただきました。素晴らしかったです。」

「今回は感動がたくさんありました。こんなに日本の文化はすごいんだと再認識できました。」

「雅楽を鑑賞する機会が少ないので大変興味深かった。和琴の制作を対馬でされていることを聞き、とてもすばらしいことと思いました。今後の活動にも期待しています。」

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ご来場くださった皆さま、そして開催にご協力くださった多くの方々へ、心からの感謝を申し上げます。

また、3年にわたり対馬で公演を続けてくださった南都楽所の皆さまにも、深く御礼申し上げます。

今年で最後と思うと寂しさもありますが、対馬の地で雅楽の音色に触れるこの貴重な時間を共有できたことを、実行委員一同、心からうれしく思っております。

これからもこのご縁を大切に育みながら、和琴を通して対馬の文化を未来へとつなぐ活動を続けてまいります✨

 

今年も新たに大きな和琴を製作しました。(製作:小田忠彦) 南都楽所様が普段使用されている和琴とほぼ同じ寸法で、今後、春日大社へ寄贈する予定です。

 

我が国古来の芸能の一つ、大和の風俗舞「和舞」。 春日にちなむ和歌に節をつけ、笏拍子を打ちながら唄う歌に合わせて、和琴・神楽笛・篳篥が伴奏します。

 

雅楽「平調音取」「越天楽」「陪臚」。今回、弾きもの(琵琶・筝)、打ちもの(鉦鼓)を含めた正式な編成による管絃を演奏してくださいました。

 

今回の特別ゲスト、長瀬寿喜代様、国分文一様による「命婦の舞」。日本では唯一対馬に残る、中世日本の古い形を継承する神楽舞です。平成8年に国選択無形民俗文化財に指定されています。

 

舞楽を代表する曲「陵王」。何度見ても凛と美しい舞に目が離せません。峰町の海神神社には、鎌倉・南北朝期の陵王面が伝わり、14世紀には舞楽が再興されたといわれています。古くからこの対馬で舞楽が行われていたことがうかがえます。

 

続いて右方の「納曾利(なそり)」
陵王と対になる舞で、龍が舞い遊ぶさまを表しています。

 

本番前の準備の様子

公益社団法人 南都楽所の皆さま、ありがとうございました☺️