市民講座「対馬と『万葉集』」を開催しました
2024年11月2日(土)、対馬市交流センターにて、市民講座「対馬と『万葉集』」を開催しました。
この講座では、人間環境大学人間環境学部教授の花井しおり先生をお招きし、万葉集の魅力や、対馬と万葉集に関連する内容について、楽しくわかりやすく解説いただきました。
「万葉集」とは、およそ1300年前に編纂された日本最古の和歌集であり、その中には対馬にまつわる和歌も多く存在します。花井先生は、万葉集に登場する対馬に関する和歌を取り上げながら、その時代の対馬の自然や人々の暮らし、歴史的な背景を紐解きました。
日本が朝鮮半島の新羅(しらぎ)に派遣した使節「遣新羅使」が対馬を経由して新羅に向かう際に詠まれた歌の歌碑が、上見坂公園や美津島町のグリーンパークなど計10箇所ほど建てられています。
遣新羅使にとって日本最後の場所となる対馬の景色は、どのように映りどんな想いで歌を詠んだのでしょう。
そして今も対馬に残る手付かずの風景は、遣新羅使が見た景色とほぼ変わらないのではないでしょうか。
参加者は、万葉集を通じて対馬の魅力を再発見し、和歌の楽しみ方について学ぶ貴重な時間を過ごしました。
講座には多くの市民の方々が参加され、和歌の解説にも熱心に耳を傾けていました。参加者からは「掛け算の九九が当時からあったことに驚き!万葉集の奥深さを感じることができました。」「対馬の歴史や文化がもっと身近に感じられました。」という声が寄せられ、充実した講座となりました。
また、花井先生は講座の前日、2024年11月1日(金)に長崎県立対馬高等学校で、対馬の歴史と万葉集に関する講演も行いました。1年生を対象にしたこの講座では、対馬がいかに万葉集と結びついているかについて、より深い理解を促す内容となり、生徒たちにとっても貴重な学びの機会となりました。
花井先生、二日間に渡り大変貴重な講演をありがとうございました。
今回の講座を通じて、対馬と万葉集のつながりを広く学び、地域の文化や歴史を再認識する大切な機会となりました。今後もこのような講座やイベントを通じて、地域の魅力を発信していきたいと考えています。