対馬高校生と「対馬と万葉集」の授業を行いました
1月24日(水)、対馬高等学校に訪問し、1年生約130名を対象に「対馬と万葉集」についての授業を行いました。
講師に、愛知県から人間環境大学の教授であり万葉集をやさしく(優しく・易しく)教えてくださる花井しおり先生をお招きし、当日は対馬でも珍しく雪が降るほど寒い日だったので、体育館で体を動かしながらクイズ形式で万葉集について理解を深めました。
数名ずつグループをつくり、万葉集に関する2択クイズをしたり、花井先生から出されたクイズの答えを紙に書いて話し合ったり、長い歴史を持つ対馬と万葉集について考えながら楽しく授業が進みました。
授業で行った「万葉集クイズ」を一部ご紹介!
Q 奈良時代の人は「かけ算九九」を知っていたか?
A 知っていた。九九は、中国でうまれましたが、朝鮮半島から日本につたえられたのは奈良時代でした。
Q 万葉集に「厳原」は詠まれているか
A 詠まれていない。
Q 万葉集に「竹敷」は詠まれているか
A 詠まれていた。
Q 万葉集の時代の人々の「恋」とは。また、漢字はどのように書いていたか(漢字2文字で「コヒ」と読みます)
A 「孤悲」と書きます。万葉集には恋の歌が多く、今のようにメールやSNSがなかった頃の恋は、相手を想えば想うほど孤独で悲しいものだったそうです(…切ない!)
あの新海誠監督も、大学時代に国文学を専攻し万葉集を学んでいたとか。
現代の若者の心に刺さる有名な作品の中にも、万葉時代の切ない恋心と通づるものが反映されているのかもしれませんね。
万葉集全20巻約4,500首の中には、対馬に関する和歌が数多く詠まれています。平城京(現在の奈良市)から遠く離れているにもかかわらず、不思議なご縁を感じます。
今回の取り組みは初めての試みでしたが、次世代を担う若者たちに万葉集から見た対馬の歴史や時代背景を伝えることができて、有意義な時間となりました。
花井先生はじめ企画からご協力いただいた対馬高等学校の先生方、大変ありがとうございました。
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対馬高等学校訪問の前日(1月23日)は、対馬市交流センターで花井先生による市民講座「対馬と万葉集」を開く予定でしたが、天候不良により花井先生の来島が叶わずやむなく中止とさせていただきました。
楽しみにされていた市民の皆さまには大変申し訳ありませんでした。
今後も、当実行委員会でかねてより取り組んできた対馬と万葉和歌について、島民の方々や島外の多くの方々に知っていただける機会を作っていきたいと思っております。